代表取締役の住所が非表示に

個人情報保護に、厳しい昨今、違和感があるのが、
登記簿謄本に記載されている代表取締役の住所。
あと、新聞に載る、勲章もらった人の一覧表に、
受勲者の自宅が掲載されているのも。

代表取締役の住所は、万が一の責任の所在地を
明確にして、例えば、裁判沙汰への備えが
記載の趣旨ですが、この制度が出来たときと、
いまでは、社会情勢が違います。
会社の本店は、真実そこに、会社がある保証がありません。
法務局が本店を確認したりしませんから。
そういう点では、個人の住所、すなわち住民登録の
住所も、そこに本人が済んでいるかなんて、
役所が確認するわけではありませんから。

ということで、１０月１日から、登記簿謄本を取ると、
代表取締役の住所は、大阪市淀川区までしか
載らないようです。
日常の経済行為では、さして、不都合はなさそうですが、
司法書士にとっては、やっかいですね。
例えば、本人確認で、免許証と登記簿謄本の住所を
照合できない。
会社の登記申請では、申請書に代表者の住所を記載しますが、
これって、どうなるのか？
そうでなくとも、多くの司法書士は、会社の登記に、
あまり積極的ではありません。
その理由は、不動産登記に比べて報酬が低い点でしょうね。
低い割には、年々、手間が増えるばかりです。
役員変更なんかは、かつては、定番業務でしたが、
会社法になり早や、１８年経過、変更パターンは増えるし、
添付書類は増えるし、確認事項は増えるし、
やっかいなことになっています。
ちなみに、役員変更の報酬は、わたしが開業した、
３０年前の平成６年から、３０年経過して、
いまもほとんど同じです。
これは、なんとか、してもらわないと、